- 国際女性デーは中国語で国际妇女节(Guójì Fùnǚjié)といい、毎年3月8日です。
- 中国は1949年の中華人民共和国の建国とともに、この祝日を正式に認めました。
- 中国では、この日、女性従業員は半休がもらえたり、ちょっとしたプレゼントや商品の割引を受けられたりするのが一般的です。
- 一部の小売業者はこの日を女神节(Nǚshénjié、女神の日)と呼び換えており、商業化をめぐる議論を呼んでいます。
- 1949年以降大きな進歩はあったものの、中国の女性は今も、結婚へのプレッシャーや美の基準、職場での差別といった課題に直面しています。
その名のとおり、国際女性デーは世界中の多くの国で祝われています。中国ではこの日に独自の意味があり、中国の歴史と、女性に対する考え方の移り変わりの両方を映し出す、さまざまな伝統と結びついています。
中国の国際女性デーについて、歴史的なルーツから現在の祝い方まで見ていきましょう。中国で中国語を学ぶことが目標なら、こうした文化的な仕組みを理解しておくと、実際の会話や祭りの場面がぐっと味わい深くなります。
01 国際女性デーとは?
国際女性デー、中国語で国际妇女节(Guójì Fùnǚjié)は、女性の社会的・経済的・文化的・政治的な功績を称える日です。公式に認められ、文化的にも深い意味を持つ中国の祝日の一つです。
毎年3月8日であることから、中国では三八节(Sānbājié)や三八妇女节(Sānbā Fùnǚjié)と呼ばれることもあります。これらの非公式な呼び名は、日常会話やSNSで広く使われています。
02 中国の歴史における女性の地位
中国で国際女性デーがどのように祝われるかを見る前に、この国で女性が歴史的に果たしてきた役割と地位を簡単に振り返っておきましょう。こうした変化を知ると、国際女性デーが現代の中国で今も特に重要な祝日である理由が見えてきます。
妾と纏足
古代中国では、女性の社会的地位は男性よりはるかに低く、自分の人生を左右する決定にほとんど口を挟めませんでした。中国の歴史を通じて、女性は人身売買や暴力、女児殺しといった虐待に苦しんできました。
売春、強制結婚、幼児婚約、蓄妾(妾を持つこと)は、広く容認された慣行でした。妾にはほとんど権利がなく、法的にも社会的にも保護されませんでした。再婚も実家に戻ることも許されず、その子どもも生涯にわたって低い身分に置かれました。
纏足の風習とその壊滅的な影響は、数百年に及びました。10世紀には早くも始まったと考えられており、ある皇帝が宮廷の舞姫の小さな足に魅了されたことがきっかけだったといわれます。
小さな足は女性の美しさの象徴となり、幼い少女の足を縛るという痛ましい慣習が生まれました。纏足が最終的に禁止されたのは1912年、清朝最後の年のことです。
女児殺しと一人っ子政策
中国の歴史を通じて女児殺しは広く行われており、特に貧しい家庭に多く、清朝の時代にはとりわけ一般的でした。中国の伝統文化では、娘は嫁いで夫の家に入るため、実家にとっては一時的な存在と見なされ、年老いた両親を支えるのは息子の役目と考えられていました。
1949年の中華人民共和国の成立後、女児殺しは大きく減少しました。しかし残念ながら、1970年代後半に導入された一人っ子政策によって同様の風潮が再び広がり、男女比の偏りは今日の中国にも影響を及ぼし続けています。
こうした悲劇的な結果を招いた一方で、一人っ子政策は女性にとって思わぬ恩恵ももたらしました。娘が一人しかいない家庭は、その子の教育に投資し、経済的な自立を後押しするしかありませんでした。娘は社会で出世してこそ、老後の両親を支える資力を得られたからです。
中国共産党と女性の権利
1949年の中華人民共和国の成立は、中国の女性を抑圧してきた封建的な思想を打ち破るうえで決定的な役割を果たしました。1950年代には女性の権利が大きく前進しましたが、その原動力となったのが画期的な「新婚姻法」です。
1950年に制定された新婚姻法は、売春、親が決める結婚、幼いうちの婚約、妾を持つ制度を全面的に禁止しました。結婚は愛情と双方の合意に基づくものとされ、男女ともに離婚する権利と経済的に自立する権利が認められました。
女性と男性は、公職に就く選挙権と被選挙権でも平等になりました。2018年時点で、中国政府の構成員に占める女性の割合は25%です。女性が中国の総人口の48%を占めることを考えれば、悪くない比率といえます。
03 中国と世界の女性デーの歴史
国際女性デーの起源は1908年にさかのぼります。この年、1万5千人の女性がニューヨーク市を行進し、賃金の改善、労働時間の短縮、参政権を求めました。スイス、ドイツ、オーストリア、デンマークでこの日が正式に認められたのは、1911年になってからのことでした。
中国では、早くも1921年に共産党員たちが非公式にこの日を祝っていたといわれています。1949年の中華人民共和国の成立とともに、国の公式な記念日となりました。
国際女性デーは1975年に国連によって認定されました。これにより男女平等に注目が集まり、世界的な女性の権利運動が加速しました。この日は、歴史の中で非凡な役割を果たした名もなき女性たちの勇気と決意を称える日となりました。
中国では多くの職場が、女性従業員に贈り物を贈ったり、勤務時間を短縮したりしてこの日を祝います。そこには、女性の社会への貢献を認めることを大切にする、より広い文化的な考え方が表れています。
04 中国では国際女性デーをどう祝う?
現代の中国では女性デーは祝日ではないため、一般の人々は休みになりません。それでも、多くの雇用主がこの機会に女性スタッフへ感謝を示し、働く女性には半日休暇、または勤務時間の短縮を与えるのが一般的です。
感謝のしるしとして、雇用主が女性従業員にちょっとした贈り物を渡すことも増えています。この習慣は、民間企業にも国有企業にもすっかり定着しています。
女性デーのもう一つの祝い方が、3月8日前後に女性向けに行われる大幅な割引です。この時期には「セルフケア」という考え方が盛んに打ち出され、毎年の大きな売り上げを支える主な要因の一つになっています。
3月の間、中国の多くの店が女性向けの特別割引を実施します。淘宝(Taobao)などのプラットフォームでは、主に美容用品や衣料品を中心に、さまざまなセールが見つかります。
マッサージ店では、特典が付いた特別プランを用意していることが多く、バーによっては女性がドリンクを割引価格や無料で楽しめます。こうした習慣を理解できるのは、中国の社会と文化を深く学ぶ楽しみの一つです。
05 呼び名をめぐる議論
中国における女性デーへの批判の一つは、その中国語名に向けられています。妇女(fùnǚ)という言葉は、一般に既婚女性や年配の女性と結びつけられます。この呼び方自体が、母親や妻としての伝統的な役割を期待するものだと感じる人もいます。
若い女性の消費者に訴えかけるため、一部の小売業者は代わりに女神(nǚshén、女神)という言葉を使い始め、女神节(Nǚshénjié、女神の日)が生まれました。この呼び換えは、広告キャンペーンやECプラットフォームで広く定着しています。
しかし、この変化には批判も寄せられています。国際女性デーの本来のメッセージが薄まり、男女平等を訴える場というより商業イベントになってしまっていると、多くのネットユーザーは主張しています。
06 現代の中国女性が直面する課題
中国の多くの女性は、国際女性デーを、歴史を通じた女性の功績をたたえ、現在のジェンダー問題に目を向ける日と考えています。また、将来の世代のために女性の権利をどう向上させるかを考える機会でもあります。
文化の変革と機会の平等を求める動きがある一方で、中国の多くの女性は今もさまざまな課題に直面しています。特に次のような分野です。
出産と結婚
中国社会では今も伝統的な性別役割が重んじられ、家族は健全な社会の中核とみなされています。多くの中国女性は、若いうちに結婚して子どもを持つよう、非常に大きなプレッシャーを受けています。
このプレッシャーは非常に強く、28歳を過ぎて未婚で子どももいない女性は 剩女(shèngnǚ)、つまり「売れ残りの女性」と呼ばれます。未婚の男性には、年齢を問わず、これに相当する蔑称はありません。
2021年5月、中国政府は、低い出生率と高齢化への対策として、夫婦が3人まで子どもを持てると発表しました。この政策転換は、女性の出産に関する選択が、今も国の人口問題と深く結びついていることをあらためて示しています。
美の基準
世界中の女性と同じように、中国の女性も、達成できないような美の基準を求められていると感じることがあります。中国の美の基準は、おおむね、とても細身であること、色白であること、そして伝統的に女性らしいとされる振る舞いをすることを軸にしています。
平等なキャリアの機会
中国の多くの女性は、今も職場で大きな差別に直面しています。資格や能力に関係なく、女性の年齢や婚姻状況が、就職できるかどうかを大きく左右することがあります。
すぐに産休を取るかもしれないという懸念から、若い未婚女性や子どものいない既婚女性の採用を避ける企業もあります。また、エンジニアリングやテクノロジーなど男性中心の分野では壁にぶつかり、上級職に就いても真剣に受け止めてもらえないことがあります。
こうした課題はあるものの、現代の中国女性は私生活でも仕事でも目覚ましい進歩を遂げています。中国政府も、学術の場での搾取を防ぐ取り組みを進めており、2020年11月の規則では、大学院の指導教員が学生と「不適切な」関係を持つことが禁じられました。
2020年に中国が嫦娥5号の月面着陸に成功すると、その計画で重要な役割を果たした女性たちが、国営テレビで広く称賛されました。改善の余地は常にありますが、中国の女性の未来はますます明るくなっているようです。
07 国際女性デーに関する中国語の語彙
次の用語は、中国語の会話やメディア、SNSなどで女性デーに触れる場面を理解するのに役立ちます。語彙をさらに増やすには、中国語の学習計画の立て方のガイドもご覧ください。
| 中国語 | ピンイン | 意味 |
|---|---|---|
| 国际妇女节 | 国際女性デー | |
| 三八节 | 3月8日の記念日(通称) | |
| 妇女 | 女性(既婚・年配のニュアンス) | |
| 女神节 | 女神の日(商業的なリブランディング) | |
| 女神 | 女神 | |
| 剩女 | 売れ残りの女性(蔑称) | |
| 平等 | 平等 | |
| 女权 | 女性の権利、フェミニズム | |
| 职业女性 | キャリアウーマン | |
| 传统观念 | 伝統的な考え方・価値観 |
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08 よくある質問
国際女性デーは中国語で何と言いますか?
正式名称は国际妇女节(Guójì Fùnǚjié)です。日付の3月8日にちなんで、三八节(Sānbājié)という通称でもよく呼ばれます。
中国では国際女性デーは祝日ですか?
いいえ。正式な祝日ではないため、一般の人は休みになりません。ただし、多くの企業では女性従業員に半日休暇が与えられたり、勤務時間が短縮されたりします。
中国の「女神の日」とは何ですか?
女神节(Nǚshénjié)は、若い女性の消費者に訴えるために小売業者が使う、女性の日の商業的な呼び換えです。批判する人々は、男女平等という祝日本来のメッセージが薄れてしまうと主張しています。
中国はいつ国際女性デーを正式に認めましたか?
中国が正式に認めたのは、中華人民共和国が成立した1949年です。早くも1921年には、共産党員の間で非公式に祝われていたとされています。
現代の中国の女性はどのような課題に直面していますか?
主な課題として、若いうちに結婚して子どもを持つようにという社会的プレッシャー、非現実的な美の基準、年齢や婚姻状況に基づく職場での差別などがあります。改善は進んでいますが、文化面での大きな変化がまだ必要です。

