- 中国語の文法は、評判よりもずっと優しいものです。動詞の活用も、動詞の時制も、名詞の性も、形容詞の一致も、ほとんどの名詞の複数形語尾もありません。
- 中国語の基本の語順は英語と同じ「主語・動詞・目的語」なので、最初の文から親しみやすく感じられるはずです。
- 最も大きな違いは、時間や場所を表す語が中国語では動詞の前に来ることと、英語よりはるかに頻繁に量詞が必要になることです。
- 中国語では時制の代わりに、了(le)や 过(guo)などのアスペクト助詞を、昨天(zuótiān、「昨日」)のような単純な時を表す語と組み合わせて使います。
- 以下で紹介する9つの特徴は、初心者が文を組み立て始めるために必要な基本です。
朗報です。中国語が世界で最も難しい言語だという考えは、まったくの誤解です。実際、中国語は多くの点で論理的で、わかりやすい言語です。
特に中国語の文法についてはそのとおりです。中国語の評判に尻込みしているなら、まず中国語は習得が難しいのかという疑問への率直な答えをお読みください。
文を組み立てて中国語で会話するための基本を学ぶときは、音声機能(🔈 老师 lǎoshī)をぜひご活用ください。この記事の中国語の単語や文はすべてクリックでき、クリックすると音声が流れます。
発音にまだ自信がない方は、まずピンインとは?を読み、ピンイン表を手元に置いておきましょう。紙で学びたい方のために、印刷用ピンイン表(PDF)もあります。
01 中国語の文法は英語に似ている?
中国語と英語は、まったく異なる語族に属しています。英語はインド・ヨーロッパ語族の言語で、中国語はシナ・チベット語族の言語です。
このように、中国語と英語は多くの点で異なっており、とりわけ表記体系が大きく違います。漢字を読むのが初めての方は、簡体字と繁体字のガイドを読めば、目にしている文字が理解しやすくなります。
とはいえ、中国語と英語の文法には、驚くほど似ている点もたくさんあります。
- 中国語も英語も、主語・動詞・目的語の語順で文を作ります。
- 中国語と英語には、スペイン語やフランス語などのロマンス諸語と違って、名詞や形容詞に性の区別がありません。
- 中国語も英語も量詞(助数詞)を使います。たとえば、お茶1杯(一杯茶 yī bēi chá)、靴下1足(一双袜子 yī shuāng wàzi)、コーラ4本(四瓶可乐 sì píng kělè)のようにです。さらに詳しく知りたい方は、中国語の量詞のガイドをご覧ください。
このほかの文法には、中国語と英語で異なる点もあります。それでも全体としては、これから紹介する中国語文法の9つの基本的な特徴からわかるように、中国語の文法は英語の文法よりずっとシンプルです。
02 中国語文法の9つの基本的な特徴
スペイン語やフランス語など、よく知られたロマンス諸語を学んだことがある方は、動詞の活用のような厄介な文法を中国語ではどう扱うのか、気になっているかもしれません。うれしいことに、中国語学習者を悩ませるこうした文法の頭痛の種は、ほとんど存在しません。
ぜひ読み進めて、さらに学びたくなるような中国語文法の9つのユニークで簡単なポイントを見つけてください。あとで同じパターンをテストレベルで練習したい方は、HSK 1 文法ガイドで、試験で問われるポイントをそのまま確認できます。
1. 主語・動詞・目的語
ごく基本的なレベルでは、中国語の文の構造は英語と驚くほどよく似ています。英語と同じく、中国語の基本的な文の多くは主語+動詞、または主語+動詞+目的語の構造をとります。
次の例では、主語は我(wǒ、「私」)、動詞は吃(chī、「食べる」)です。下の表の中国語の文をクリックすると、音声を聞けます 🔈。
主語+動詞:
| 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|
| 我吃。 | 私は食べます。 |
次の例では、主語は她(tā、「彼女」)、動詞は去(qù、「行く」)です。
| 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|
| 她去。 | 彼女は行きます。 |
主語+動詞+目的語:
中国語の語順について一つだけ覚えるなら、これです。主語が最初、動詞が2番目、目的語が3番目。この骨組みさえ正しければ、文のほかの部分が不完全でも、日常のほとんどの場面で通じます。
2. 時間と場所
中国語では、何かが起きた時、起きている時、これから起こる時を表す語は、文頭か主語の直後に置かれます。
下の1つ目の文では、中国語の時を表す語 昨天(ピンインでは zuótiān)も、英語の "yesterday" も文頭にあります。ところが2つ目の例では、中国語の時を表す語は主語(他 tā)の後ろに来るのに対し、英語の時を表す語は文末に来ています。
場所を表す語も、中国語では一般に英語と異なる語順になります。何かが起きた場所を述べるときは、多くの場合 在(zài)で始まるフレーズを作ります。
在(zài)のフレーズは、時を表す語がある場合はその後ろ、動詞の前に置きます。英語では場所を表す語がふつう動詞の前ではなく後ろに来るため、英語話者には混乱しやすい点です。
例を見てみましょう。
初心者にとって頼れる目安は、主語 → 時間 → 場所 → 動詞 → 目的語です。つい使いたくなる英語風の語順ではなく、我昨天在家看书 (Wǒ zuótiān zài jiā kàn shū) のように言いましょう。
このルールにはいくつか例外があることも覚えておいてください。例外が生じるのは、走(zǒu、「歩く」)のような方向を伴う動きを表す動詞や、停(tíng、「止まる」)、住(zhù、「住む」)のように特定の場所に関わる動詞です。
こうした動詞は場所の補語を取ることができます。これは基本的に、動詞の後ろに置かれる 在(zài)のフレーズです。例:
| 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|
| 我住在桂林。 | 私は桂林に住んでいます。 |
場所の補語を取る動詞は例外であり、原則ではありません。初心者は、最も一般的な語順である「場所を動詞の前に置く」形にしておくのが無難です。
3. 動詞の活用も時制もない
中国語の文法でとても気が楽なことの一つは、動詞の活用がまったくないことです。
英語では、三人称単数(he/she/it/one)のときだけ動詞の形が他と異なる傾向があります。そのため、主語が "I" なら "I go" ですが、主語が "he" なら "he goes" となります。
中国語ではこうした変化は起こりません。「私は行く」(我去 wǒ qù)と言っても「彼は行く」(他去 tā qù)と言っても、動詞 去(qù、「行く」)は同じ形のままです。
実際、動詞は文の主語が何であっても変わりません。次のすべての文で、動詞 吃(chī、「食べる」)がまったく同じであることを確かめてみましょう。
| 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|
| 我吃面包。 | 私はパンを食べます。 | |
| 你吃面包。 | あなたはパンを食べます。 | |
| 她吃面包。 | 彼女はパンを食べます。 | |
| 我们吃面包。 | 私たちはパンを食べます。 | |
| 他们吃面包。 | 彼らはパンを食べます。 |
中国語の文法には、多くの学習者をほっとさせるもう一つの興味深い特徴があります。それは、動詞の時制がないことです。英語を含むロマンス諸語やゲルマン諸語の多くでは、過去・現在・未来のいずれの出来事かは、主に動詞の時制で示されます。
これに対して中国語は、文法的アスペクト(相)と呼ばれるものを用います。アスペクトは、動作が時間軸のどこにあるかではなく、その動作がどのように展開するか、つまり完了したのか、進行中なのか、以前に経験したことなのかを表します。
中国語の動詞は常に同じ形で、活用させる必要はありません。実際、活用できないのです。その代わりに、出来事のあり方は次のような助詞や副詞で表します。
- 了 (le)
- 过 (guo)
- 着 (zhe)
- 在 (zài)
- 正在 (zhèngzài)
出来事がいつ起こったかは、時点や期間を具体的に表す語句で別に示します。たとえば次のようなものです。
- 明天 (míngtiān、「明日」)
- 昨天早上 (zuótiān zǎoshang、「昨日の朝」)
- 读大学的时候 (dú dàxué de shíhou、「大学時代に」)
- など。
いくつかのアスペクト標識の使い方を学ぶほうが、ゲルマン系やロマンス系の言語を話すために必要な無数の動詞活用を覚えるよりも、はるかに簡単です。最もよく使う5つの役割分担は次のとおりです。
| 標識 | 表すもの | 置く位置 | 例 |
|---|---|---|---|
| 了 | 動作の完了や状況の変化を表す | 動詞の後ろ、または文末 | 他去超市了。 — 彼はスーパーに行きました。 |
| 过 | これまでに経験したことがあると表す | 動詞のすぐ後ろ | 我去过。 — そこに行ったことがあります。 |
| 着 | 状態が続いていることを表す | 動詞のすぐ後ろ | 她戴着一条围巾。 — 彼女はマフラーをしています。 |
| 在 | (話題にしている時点で)動作が進行中であることを表す | 動詞の前 | 她在工作。 — 彼女は働いています。 |
| 正在 | 動作がまさに今この瞬間に進行中であることを強調する | 動詞の前 | 她正在工作。 — 彼女は今まさに働いています。 |
これらの助詞は初心者には分かりにくいので、身につくまで時間がかかっても心配しないでください。ここでは、基本的な使い方のイメージをつかむために、いくつか例を見てみましょう。
動詞 去 (qù、「行く」)が変化も活用もしていないことに注目してください。動作が完了したことを示すために、助詞 了 (le) が加えられています。
| 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|
| 他去超市了。 | 彼はスーパーに行きました。 |
了 (le) を「過去形の印」と覚えたくなりますが、この近道は後で間違いのもとになります。了 が表すのは過去ではなく完了です。だから 我明天吃了饭就去 (Wǒ míngtiān chī le fàn jiù qù、「明日は食事をしてから行きます」)のような未来の文にも普通に出てくるのです。
そのため、完了した動作ではなく状態を述べる過去の文、たとえば 我以前是学生 (Wǒ yǐqián shì xuésheng、「私は以前学生でした」) には 了 が現れません。「昨日」ではなく「完了」と考えましょう。
次の例でも動詞 去 (qù、「行く」)が使われていますが、やはり動詞そのものは少しも活用していません。その代わりに助詞 过 (guo) を使って、話し手がそれを一度経験したことがあると表しています。
| 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|
| 我去过。 | そこに行ったことがあります。 |
次の文では動詞 戴 (dài、「身につける」)が使われています。いつもどおり、動詞は活用していません。
その代わりに、動詞の後ろに助詞 着 (zhe) を加えて、何かを身につけている状態が続いていることを表しています。英語の「-ing」の使い方に近いものです。
| 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|
| 她戴着一条围巾。 | 彼女はマフラーをしています。 |
次の例では、動詞 工作 (gōngzuò、「働く」) の前に 在 (zài) を加えることで、話している時点で働くという動作が進行中であることを表しています。
| 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|
| 她在工作。 | 彼女は仕事をしています。 |
在(zài)、正在(zhèngzài)、着(zhe)は、多くの場面で英語の「-ing」にほぼ相当しますが、一般的には互いに置き換えられないことに注意しましょう。大まかに言うと、在と正在は進行中の動作を表し、着は保たれている状態を表します。
中国語では、アスペクト助詞のほかに、昨天(zuótiān、「昨日」)、明天(míngtiān、「明日」)、三年前(sān nián qián、「3年前」)のような時間を表す語を使って、いつ起きたかを示します。
中国語で未来のことを話したいときは、文に未来を表す時間詞を加えるだけで済むことがよくあります。了(le)や过(guo)のような助詞は必要ありません。
たとえば、我去(wǒ qù)は「私は行く」という意味です。去(qù、「行く」)の前に明天(míngtiān、「明日」)を加えると、我明天去(Wǒ míngtiān qù、「私は明日行きます」)になります。
アスペクトの習得には練習が必要です。そのため初心者のうちは、次のような時間を表す語句をどんどん使うのが、いつ起きたかを示す一番簡単な方法です。
- 昨天(zuótiān、「昨日」)
- 今早(jīn zǎo、「今朝」)
- 三个月后(sān gè yuè hòu、「3か月後」)
- 我在桂林的时候 (wǒ zài Guìlín de shíhou、「桂林にいた頃」)
- など。
学び始めにぜひ覚えたい、よく使う中国語の時間表現をいくつかご紹介します。
| 中国語 | ピンイン | 定義 |
|---|---|---|
| 早上 | 朝 | |
| 中午 | 正午 | |
| 下午 | 午後 | |
| 晚上 | 夕方 | |
| 今天 | 今日 | |
| 明天 | 明日 | |
| 前天 | 一昨日 | |
| 后天 | あさって | |
| 上个星期 | 先週 | |
| 下个星期 | 来週 | |
| 上个月 | 先月 | |
| 下个月 | 来月 | |
| 去年 | 去年 | |
| 明年 | 来年 |
4. 単数と複数
英語の名詞の多くには、単数形と複数形の2つの形があります。たとえば、猫を1匹飼っているなら「one cat」と言えますが、2匹以上いる場合は名詞の末尾に「s」を付けて複数であることを示さなければなりません。
中国語はこのような仕組みではありません。1つであっても、2つであっても、2000個であっても、それを表すのに使う名詞の形は変わりません。たとえば次のとおりです。
中国語の「問題」(问题またはwèntí)は、問題がいくつあっても形が変わらない点に注目してください。通常、中国語で単数か複数かを示すには、数を表す語を入れて、いくつあるのかをはっきり示すだけで十分です。
あるいは、几个(jǐ gè、「いくつかの」)や一些(yīxiē、「いくらかの」)のようなあいまいな語を使って、何かが複数あることを表すこともできます。いずれの場合も、名詞そのものは変わりません(我有一些问题、Wǒ yǒu yīxiē wèntíは「私にはいくつか問題があります」という意味です)。
中国語には接尾辞们(men)があり、一部の語に付けて複数を表せますが、使えるのは特定の代名詞や人を指す語に限られます。
たとえば、他(tā)の複数形は他们(tāmen)です。们(men)を付けると、1人の同僚同事(tóngshì)ではなく、同僚たち同事们(tóngshìmen)のようにグループを指すこともできます。
次の例を見てみましょう。
| 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|
| 我们 | 私たち | |
| 他们 | 彼ら(全員男性、または男女混合のグループ) | |
| 她们 | 彼女たち(女性のグループ) | |
| 你们 | あなたたち | |
| 学生 | 学生 | |
| 学生们 | 学生 | |
| 老师 | 先生 | |
| 老师们 | 先生たち | |
| 孩子 | 子ども | |
| 孩子们 | 子どもたち | |
| 女士 | 女性 | |
| 女士们 | 女性の皆さん | |
| 先生 | 男性 | |
| 先生们 | 男性の皆さん | |
| 朋友 | 友達 | |
| 朋友们 | 友達 |
上の例はすべて、们を使わなくても名詞を複数にできることを覚えておきましょう。
们 (men) と数詞は一緒に使えません。三个学生 (sān gè xuésheng、「3人の学生」) は正しいですが、三个学生们 は誤りです。人数がすでに示されているので、接尾辞は余分になるのです。
5. 名詞と形容詞の性の一致がない
英語と同じく、中国語の形容詞も、修飾する名詞の性や数に合わせて変化する必要はありません。英語の話者は名詞の性に悩まされることはありませんが、スペイン語やフランス語など、英語話者がよく学ぶヨーロッパの言語では、名詞に性があるのが普通です。
たとえばフランス語では、名詞が女性なら、それに対応する形容詞も女性形にしなければなりません。そのため、「灰色の」を表すフランス語の形容詞の男性形 "gris" は、女性名詞と使うと "grise" になります。
中国語の形容詞にはそのような変化はありません。靴下が1足でも100足でも、灰色だと言いたければ 灰色的 (huīsè de) と言うだけです。
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6. 疑問文の作り方
中国語の基本的な疑問文も簡単に作れます。いちばん手軽なのは、文末に吗(ma)を付ける方法で、平叙文が「はい/いいえ」で答える疑問文になります。
ほかの部分は何も動かないことに注目してください。中国語では、英語のように主語と動詞を入れ替えることはありません。
| 種類 | 中国語 | ピンイン | 英語 |
|---|---|---|---|
| 平叙文 | 你要去超市。 | あなたはスーパーに行きたい。 | |
| 疑問文 | 你要去超市吗? | あなたはスーパーに行きたいですか? | |
| 平叙文 | 他喜欢猫。 | 彼は猫が好きです。 | |
| 疑問文 | 他喜欢猫吗? | 彼は猫が好きですか? |
もう少し複雑な疑問文には、英語と似た疑問詞を使います。以下は中国語の疑問詞の一覧です。
残念ながら、中国語の疑問詞の語順は英語と異なるため、最初からすべての疑問詞を正しく使いこなすのは難しいかもしれません。
大きな違いは、中国語の疑問詞は文頭に移動せず、答えが入る位置にそのまま置かれることです。そのため、你去哪儿?(Nǐ qù nǎr?)は、答えの我去超市(Wǒ qù chāoshì)とまったく同じ語順になります。
心配はいりません。疑問文の作り方はそれほど難しくなく、「はい/いいえ」疑問文に使う吗(ma)をマスターすれば、よいスタートが切れます。
慣れてきたら、中国語の「はい」や中国語の「いいえ」など、日常の返事も練習してみましょう。
7. 所有の表し方
中国語を学び始めたら、すぐに覚えたいのが所有の表し方です。日本語では「の」を使いますが、英語では単語の末尾にアポストロフィと's'を付けて、"This is Xiao Wang's cat."のように表します。
中国語では、所有は 的 (de) で表し、持ち主である人や代名詞のすぐ後ろに置きます。位置は英語のアポストロフィ+sとほぼ同じで、「これは小王の猫です」は 这是小王的猫 (Zhè shì Xiǎo Wáng de māo) と訳せます。
英語で持ち主の名前がわからない、または使いたくないときは、"yours"、"hers"、"mine"のような所有代名詞を使うでしょう。英語のネイティブなら無意識に使いこなせますが、不規則な形が多く、ネイティブ以外の人にとっては悩みの種です。
幸い、中国語の所有代名詞は英語よりずっと簡単です。ふつうの代名詞の後ろに漢字の的(de)を付けるだけで作れます。
| 中国語 | ピンイン | 定義 |
|---|---|---|
| 我的 | 私のもの / 私の | |
| 你的 | あなたのもの / あなたの | |
| 他的 | 彼のもの / 彼の | |
| 她的 | 彼女のもの / 彼女の | |
| 我们的 | 私たちのもの / 私たちの | |
| 你们的 | あなたたちのもの / あなたたちの(複数) | |
| 他们的 | 彼らのもの / 彼らの |
これらの所有を表す代名詞がどのように使われるのか、いくつか例を見てみましょう。
ネイティブは、家族や親しい友人、所属する組織など、関係が近く個人的な場合に的をよく省略します。我妈妈(wǒ māma、「私のお母さん」)や我们公司(wǒmen gōngsī、「うちの会社」)のほうが、省略しない形よりずっと自然に聞こえます。
的(de)を使うのは、中国語で所有を表すいちばん簡単で一般的な方法です。この文法項目を身につければ、中国語で言えることを手早く広げられます。
8. 否定
否定も、初心者が押さえておきたい中国語の基本文法のひとつです。中国語には否定の表し方が2通りあります。
よく使われるのは漢字の不(bù)を使う方法で、おおよそ「~ない」「~しない」「~したくない」という意味です。例:
不(bù)はほとんどの場面で使えます。ただし、不(bù)は動詞の有(yǒu、「持っている」)とは決して一緒に使えません。
否定したい文に動詞 有(yǒu)が含まれている場合は、没(méi)を使って否定します。例を見てみましょう。
この2つを区別するコツは、不 は「しない」「するつもりがない」「したくない」ことを否定し、没 は「まだ起きていないこと」や「持っていないこと」を否定する、と覚えることです。我不去(Wǒ bù qù)は「私は行きません」、我没去(Wǒ méi qù)は「私は行かなかった」という意味です。
9. 量詞
量詞は、初心者が必ず知っておきたい中国語文法のもう一つの重要なポイントです。
日本語話者のみなさんは、すでに量詞(「助数詞」とも呼ばれます)の使い方に慣れています。たとえば、ズボンは「1本」、ケーキは「1切れ」と数えますが、この「本」や「切れ」が量詞にあたります。
日本語と中国語の量詞の大きな違いは、中国語のほうが量詞の種類がはるかに多いことです。さらに重要なのは、中国語では名詞を数えるときや特定のものを指すときには必ず量詞が必要だという点です。日本語では「これ」「あれ」と言うだけなら量詞は要りません。
つまり、量詞は数詞(または 这 zhè「この」/那 nà「あの」)と名詞の間に入ります。例を見てみましょう。
上の2つの例では、英語では量詞は不要ですが、中国語では必ず使うことに注意してください。数詞も「この」「あの」もない場合は、量詞も不要です。我喜欢猫 (Wǒ xǐhuan māo、「私は猫が好きです」) は、それだけで全く正しい文です。
ものの形や種類から、どの量詞を使うか推測できることもありますが、残念ながら予測しにくい面もあります。ある程度のところからは、どの量詞がどの名詞と組み合わさるのかを覚える必要があります。
うれしいことに、いざというときには、ほとんどどんな中国語の名詞の前にも入れられる万能の量詞 个(gè)があります。
个(gè)は中国語で最もよく使われる量詞なので、自信がないときにこれを使えば、運よく正しい文になることも少なくありません。たとえ間違えても、たいていは相手に通じます。
量詞は名詞とのペアで覚える必要があるため、間隔反復学習にぴったりです。効率的に練習する方法は、中国語フラッシュカードと Anki のガイドで紹介しています。
ここでは、よく使う中国語の量詞をいくつか紹介します。
| 中国語 | ピンイン | 定義 |
|---|---|---|
| 个 | 最もよく使われる量詞。迷ったときの定番 | |
| 只 | 動物を数える量詞 | |
| 本 | 本を数える量詞 | |
| 辆 | 乗り物を数える量詞 | |
| 块 | 物の一片・一部やお金を数える量詞 | |
| 封 | 手紙を数える量詞 | |
| 张 | 紙などの平らなものを数える量詞 | |
| 瓶 | 瓶を数える量詞 | |
| 杯 | カップを数える量詞 | |
| 双 | (物の)対を数える量詞 |
中国に着いた初日に、このうちの一つが早速登場します。块(kuài)は、通貨の単位を表す日常の話し言葉です。実際に値段をどう読み上げるかは、中国の人民元のガイドで解説しています。
03 中国語の同音語について
中国語は同音語が豊富な言語です。同音語とは、発音は同じでも意味がまったく異なる言葉のことです。学習者にとっては難しい点ですが、文脈と声調を理解すれば、見分けられるようになります。
厳密に言えば、同音異義語とは、別の語と発音がまったく同じ(音節も声調も同じ)で、意味だけが異なる語のことです。中国語(普通話)は使える音節の数が比較的少ないため、同音語が非常に多くなっています。
完全な同音語
次の2語組・3語組は、耳ではまったく区別できません。話し手がどれを意味しているかは、文脈で判断するしかありません。
| 中国語 | ピンイン | 意味 |
|---|---|---|
| 他 / 她 / 它 | 彼/彼女/それ ― 話すときは同じ発音で、書くときだけ区別される | |
| 是 / 事 / 市 | ~である/事柄/都市 | |
| 十 / 识 / 时 | 十/知る/時 | |
| 卖 / 麦 / 迈 | 売る/小麦/踏む | |
| 力 / 立 / 利 | 力/立つ/利益 |
ほぼ同音の語と声調ペア
もう一つのグループは、学習者をさらに悩ませます。音節は同じでも声調が異なる語です。これらは本当の同音語ではなく、ネイティブの耳にははっきり違って聞こえます。
しかし初心者にとっては、ほとんど聞き分けられないこともあります。だからこそ、声調には早い段階から注意を向けるべきなのです。
| 中国語 | ピンイン | 意味 |
|---|---|---|
| 买 / 卖 | 買う/売る ― 第3声と第4声 | |
| 是 / 十 | ~である/十 ― 第4声と第2声 | |
| 知道 / 直到 / 指导 | 知る/~まで/指導 | |
| 汤 / 糖 | スープ/砂糖 ― 第1声と第2声 | |
| 问 / 吻 | 尋ねる/キスする |
买(mǎi、「買う」)と卖(mài、「売る」)のペアは、声調が飾りではないことを示す典型例です。声調を間違えると、言いたいこととは正反対の意味になってしまいます。
これらの単語を区別するには、声調と文脈の両方が必要です。体系的に声調を練習するには、ピンインの表を参考にして、標準中国語の声調変化も復習しましょう。
上達のコツ
役に立つ習慣がいくつかあります。
- 声調に集中する。声調を間違えると意味がまったく変わってしまうため、普通話の4つの声調を練習しましょう。
- 文脈の手がかりを使う。前後の語や、文全体の文脈に注意を払いましょう。
- 積極的に聞く。映画、テレビ番組、ポッドキャストなどで、ネイティブの話を日頃から聞きましょう。リスニング力を高める方法のガイドでは、練習の流れを詳しく紹介しています。
- ネイティブと話す。ネイティブスピーカーとの会話は、同音語の理解と使い方を大きく伸ばしてくれます。
- 視覚教材を活用する。フラッシュカード、オンライン中国語辞書などの視覚教材は、同音語の正しい発音と意味の定着に役立ちます。
- 音で遊ぶ。中国語の早口言葉は、ほとんどがほぼ同音の語でできていて、意外なほど効果的な声調トレーニングになります。
まず声調から始めましょう。ほかの習慣はその上に積み上がります。
04 中国語の文法に欠かせない用語
中国語の教材で学んだり中国語の先生に習ったりするようになると、文法用語そのものも中国語で出てくるようになります。この短いリストを早めに覚えておくと、授業での説明がぐっと理解しやすくなります。
基本の中国語単語やHSK1の語彙リストと合わせて覚えるのもおすすめです。
| 中国語 | ピンイン | 翻訳 |
|---|---|---|
| 语法 | 文法 | |
| 句子 | 文 | |
| 词 | 単語 | |
| 主语 | 主語 | |
| 动词 | 動詞 | |
| 宾语 | 目的語 | |
| 名词 | 名詞 | |
| 形容词 | 形容詞 | |
| 副词 | 副詞 | |
| 代词 | 代名詞 | |
| 量词 | 量詞 | |
| 助词 | 助詞 | |
| 时间词 | 時間を表す語 | |
| 语序 | 語順 | |
| 声调 | 声調 | |
| 拼音 | ピンイン | |
| 汉字 | 漢字 | |
| 否定 | 否定 | |
| 疑问句 | 疑問文 | |
| 单数 | 単数 | |
| 复数 | 複数 | |
| 同音词 | 同音異義語 | |
| 例句 | 例文 | |
| 练习 | 練習する、鍛える |
05 奥深い中国語文法の世界
この記事が、中国語の文法の基本をつかむ助けになり、さらに学びたいという意欲につながっていれば幸いです。
学んだ知識を実践に移す前に、最もよく使われる漢字100字のリストで、中国語の語彙全体を増やしてみましょう。漢字の仕組みをさらに深く知りたい方は、漢字の種類や、中国語の筆順の実践ガイドもご覧ください。
中国語の基礎力をさらに伸ばしたい方は、中国語で「はい」と中国語で「いいえ」の言い方を解説した記事もぜひご覧ください。より広い学習ロードマップは、中国語文法のハブページでご確認いただけます。
文法は、より大きな全体像の中に位置づけられるものです。ここで紹介した9つの特徴をHSKレベルに当てはめ、現実的な中国語学習プランを立てれば、次に取り組むべきことと、おおよその所要期間が見えてきます。
ただし、中国語を本当に次のレベルへ引き上げ、上で紹介した文法構造をほとんど意識せずに使いこなしたいなら、ネイティブスピーカーとの毎日の練習に勝るものはありません。だからこそ、多くの学生が教科書だけで学ぶのではなく、中国で中国語を学ぶことを選んでいます。
中国での中国語イマージョンは、私たちが知る限り今でも最も効果的な方法です。桂林でお会いできる日を楽しみにしています!


